2022春めく!フットパス 五ヶ瀬・宮の原コース報告

投稿日:2022年6月20日 更新日:


2022年春は8コース開催を企画しました。幸いにして蔓延防止宣言は解除、参加者もスタッフも心から安堵しています。
第1回は五ヶ瀬町の宮の原コースです。
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世界中で収束の気配をなかなか見せないコロナ禍。今春の開催も状況を判断しての厳選8コースです。
最初となる本コースの見ものは五ヶ瀬町の町樹と言っても差し支えない枝垂桜。江戸時代に地元宮野原の浄専寺の僧侶が京都から持ち帰り、その苗木を65年前の五ヶ瀬町誕生の際に町民に分け与え、町内のあちこちに植林した桜が時を経て見事な成樹として咲き誇る様子は、春の一大風物詩として知られることなり、観光名所としても定着しています。ただ、今年は去年の満開と異なり、ほとんどが蕾のままだったですが、自然は人間がコントロールできないとはいえ残念でした。
当日は深夜未明からの文字通りの春の嵐、台風のような暴風雨に見舞われた。集合時刻の9時でも雨は本格的だが、風がおさまったこともありギリギリの開催が可能となりました。
参加者は、地元のご婦人グループ代表を含む11名。受付時に検温と手の消毒を徹底してスタート。集合写真の時を除き、全員がマスク着用のお願い、誰もがこころよく従っていただけたこともあり安全なフットパスでした。
地元を熟知する宮本紀昭さん(81歳)は、今回はそんな花園及び天候状態ゆえに、あらかじめ雨対策のための大幅に変更したコースを設定。
浄専寺を遠目に伺う地元道から斜面を登り、鳥の巣棚田に向かいました。鳥の巣棚田は日本の棚田百選にも選出されていますが、7年前までは葦やススキで踏み入る余地のない耕作放棄地。そこを、宮本さんを中心とした地元の方々が半年かけて再開墾し、新しい特産品に育て上げることを目標に、スイートスプリングという生食可能な甘いトウモロコシを毎年5月〜8月にかけて栽培・収穫しています。ここには宮崎県指定の第1号古墳もあり、本来であれば眺望の素晴らしい場所でもあります。
浄専寺の枝垂桜もまだつぼみ状態、それでも初めて訪れた方々には新鮮だったようで、去年も来られた参加者の写真を見ながら、感激しているようであったのは幸いでした。
集合写真撮影後、昼食先である「ふれあいの里」へ。地こんにゃく職人として、熱狂的なファンのいる宮本さんの奥様アサ子さんの手によるお弁当をいただきました。
2日前から仕込んだという煮しめを中心にし、地産地消型フットパス弁当は、大きな魅力。時間があったので、宮本さんからお弁当の説明をしてもらったのですが、開催前から山菜を採りに山に行ったり、出汁は自分で釣り上げたカツオで取ったりというエピソードに、皆驚きとともに深い感動を覚えていました。
そして、村・留学という取り組みで来瀬した関西の学生たちもお弁当作りに参加してもらい、新しい交流の生まれたことも収穫となりました。
話が弾み、午後2時に解散。ようやく雨も止み出したようで、参加者は傘を車に収め、再びコースを歩きに向かいました。

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