春のフットパス:高千穂・下川登コース

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春のフットパス:高千穂・下川登コース
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高千穂町は、神話発祥にして日本屈指の観光地。国内外にとどまらずインバウンドツーリストが続々と訪れる、知名度も人気も世界農業遺産エリア高千穂郷・椎葉山域5町村では群を抜いています。
下川登は、そんな観光地の中にある非観光集落。中心街の近くにありながら隣町の住人ですら知る人が少ないエリア。全体的に斜面が多く高低差による景色の変化が歩くたびに楽しめること、地域の人びとの協力が強く皆フレンドリーなところ、高千穂の夜神楽など信仰に基づく地域行事が現役で受け継がれていること等、フットパスとしての魅力には申し分ないコースでもあるのです。
簡単な自己紹介と体操をして出発。検温・マスク・社会的距離を心がけながら、まずは高千穂の魅力の鑑ともいうべき神話域へ。生活道がそのまま神話に直結する場所、真名井の湧水や小さな祠などを、下川登で生まれ育った案内人の佐藤さんの、ご自身の幼少時代の思い出を交えながらの話に、参加者は熱心に聞き入っていました。
続いて脇からくしふる神社へ。ここは高天原の入り口、天孫降臨など神話ファンにとっては極めて意義深い神社。もともとは社殿や神殿はなく、山そのものが御神体すなわち高天原であったというにふさわしい、コースあちこちに神々の遥拝所などが結ばれており、また江戸時代には日向往還として旅人や行商者を迎えた古道が通っています。鬱蒼とした森林の中を歩くと、時空の旅をしているようにも感じられる不思議なエリアです。
高天原からいよいよ下川登集落へ。それまで杉や雑木で阻まれていた陽光が一斉に降り注ぎ、気温が一気に上昇。
生活圏としては急な下り坂を進むと、雲海橋を眼下にした絶景。あぜ道の途中では佐藤さんの顔なじみの住人の方が笑顔で挨拶してくれたり、春の息吹が赤や黄色の花となって迎えてくれました。観光旅行では決して味わえないだろう理想的なフットパスです。
撮影スポットも多く、世界農業遺産の選考において重要なポイントともなる山腹用水路に、生活や農業に欠かせない清流が流れている様子の説明を受け、宮崎県北の山間部の自然との共存や生活の工夫なども実感できました。
集落内には、背鷹天神やあいそめ神社や庚申塚、あるいは3人塚という小規模の謎伝承聖地が点在しており、そこを結んで歩きながらのリアルな解説が、文書のみの説明にはない視覚や体感をともなうので身体にすっと溶け込むように入ってきました。
お昼を提供いただけた橋本さんのご自宅に着くと、数日前から準備したという鳥かっぽ料理が迎えてくれました。
高千穂夜神楽の伝統様式をも彷彿させる設えと味には、誰もが歓喜の声を上げ、盛んにスマホを向けて撮影に興じていました。この昼食に、高千穂の生活の底力が凝縮されていると言っても、言い過ぎには当たらないでしょう。
天気良し、コース良し、風景よし、料理よし、おもてなし良し。良し良しづくめの下川登フットパス、コロナの早期収束を皆で祈念しつつ、集合写真を撮り終えて解散となりました。

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