①11月2日(土)高千穂町下川登コース
コース自体は早くから作られていましたが、本格的にイベントとして歩くのは今回が初めてです。
高千穂観光協会の理事 佐藤英記さんに案内していただきました。
個人の庭を横切らせてもらったり、軒先を通らせてもらうなどしながら坂道を歩きました。
ちょっと珍しい道、世界農業遺産の認定を受ける一因となった山腹用水路に蓋をして散策路とし、葛根迫(かねざこ)稲荷から水神様に続く小径。
どちらも地元の人たちの厚い信仰の場です。
また、急な階段には何人もの人の寄進による赤い鳥居が並んでおり、景観的にひとつのランドマークになっています。
最後は逢初(あいぞめ)天神を訪れました。
境内には「三田井」の地名由来となった「あいそめ川」があります。
また、こちらにも、高千穂鉄道や雲海橋を見下ろせる絶景スポットがありました。
食事は農家民泊「チャコの山村物語」を営まれている橋本憲史さんの自宅。
普段なら催事でしかお目にかかれないような「高千穂のかっぽ料理」を頂きました。
②11月3日(日)日之影町深角コース
縄文時代末期とみられる土器の破片や住居の柱穴が発掘された深角集落は、室町時代建立の宝篋印塔や、織田信長子孫の織田杢之氶・半兵兄弟のうち半兵終焉の地であること、遠く東北の地の団七踊りが伝統芸能として受け継がれているなど、日本史の断片が散りばめられた興味深い集落です。
本コースの強みは案内人であり森林セラピストの甲斐安忠さん。
根っからの深角人ですべての道と人を熟知しており、開催時期に合わせてのアトラクションのアイディアを持たれているので、毎回違う楽しみができます。
コースは延伸中の九州中央道工事現場脇を歩き、先述の宝篋印塔から深角神社へ。
ところどころに咲くツリガネニンジンやジンジグサなど、可憐な野の花を愛でたり、菊の花を栽培する農家の方と挨拶したり、ちょうど稲刈りや脱穀を終えて田んぼで一休みしている農家の方々と言葉を交わしたり、和やかなフットパス散策が続きました。
食後には参加者とスタッフの希望もあり、フットパスのオプション候補として、密かな人気の生まれている旧高千穂鉄道「影待駅」へ通じる道探しに。
五ヶ瀬川に沿う旧国道218号に、雑草に覆われた狭い上り坂があり、そこが駅に通じる小径ということが確認できました。
③11月9日(土)高千穂町くしふるコース
案内人は、高千穂の観光ガイドを勤め、神話に造詣が深く語りも上手な高藤文明さんです。
他のコースでは、住人たちとの交流がひとつの特徴ですが、ここでは神々との交流をしながら御神体を巡りました。
くしふる神社では本殿に彫られた昇り龍・下り龍などの由来や説明を聞きました。
また、次の目的地に移動中に寄り道をして、11月2日にも歩いた旧日向往還の道で見つけた、巨石にまたがる杉の木を鑑賞しました。
コース上で最もパワースポット的色合いが強いとされる高天原遥拝所から、神武天皇をはじめ4人の皇子兄弟が生まれたとされる四皇子峯参拝所も巡りました。
御神体を少し離れて狭い下り道を行くと天真名井へ。ここは種類の異なる古巨木の密集地でもあります。
推定樹齢1,300年とされる3本のケヤキと、ニニギノミコトにちなんだ湧水所があり、その澄んだ水に向けて参加者は手を合わせていました。
紅葉の紅葉が美しい橋を戻り「夜泣き石」を見つつ集落を抜け、荒立神社へ向かいました。
お昼は「カフェArigato」に移動して、宮崎名物であり今や本カフェの看板メニューとして定着した感のあるチキン南蛮定食をいただきました。
④11月10日(日)高千穂町五ヶ村コース
5名の参加者と歩く予定がキャンセル3名となり、少し寂しいフットパスとなりました。
しかし、遠方から来られた明るいご婦人方と、楽しく歩くことができました。
まずは、五ヶ村集落の「歳神社」に。
昨年は、境内の紅葉が屈指の美しさでしたが、異常気象の影響もあって、残念ながら葉の半分以上が青々としていました。
その後、夜神楽で使われる表様(おもてさま)と高千穂では呼ばれるお面を作る面工房も見学させて頂きました。
参加者の方々は花好きなようで、珍しい野の花を見つけるたびにカメラを向けていました。
五ヶ村コースの秋は、なぜか紫色の野花が多いようで、ガイドの高藤さんは、最近花の名前を勉強しているとのことでした。
また、今や雑草として邪魔な存在になっているカッポンタンが、昔は軍服を作る繊維用に栽培されていたことなど、高千穂の歴史を聴くことができました。
高藤さんの実家近くを通りかかると、来年の元旦に御歳108歳となる集落の最長寿、ガイドの祖父がいらっしゃったので、握手をしてご長寿パワーをもらいました。
道中、持参の携帯コンロでお湯を沸かし、皆に釜炒り茶で小休憩。
参加者からの「普段は通り過ぎるようなところをこうやって歩く機会があるのは、とても嬉しい」という感想もいただきました。
昼食は、「神楽の館」運営を担う方に作っていただきました。高千穂らしく、夜神楽の時に出されるうどん、そして煮しめ料理と高千穂米のおにぎりを神庭の前で美味しくいただきました。
⑤11月16日(土)五ヶ瀬町宮の原コース
明け方は霜が一面に降りるという寒い状況でしたが、天気は快晴。
紅葉が見事に生える秋晴れの中、生活改善センターを出発しました。
前半はマップ通りに進み、旧幹線道から眼鏡橋を渡り、案内人の宮本さんが、かつて雑木林をひとりで開墾し、見事な紫陽花の園に蘇らせた丘陵へ。
春は、眼下に浄専寺と三ヶ所神社の枝垂桜が、さながら絵巻模様な光景を見せてくれます。
登ってみると、桜の枯れ枝に挟まれるように、見事な紅葉の気配が見て取れました。
後半は、マップとは反対に歩きました。
夏には蛍が舞うという三ヶ所川の支流を左手に、この地区に水田をもたらした山腹用水路を右手にして、生活道路を歩きます。
対岸の道はそのまま六峰街道に続く道で、里山の景色と紅葉のバランスが見事でした。
お待ちかねの昼食は今回から担当になっていただいた生活改善グループによるフットパス弁当。
定番の煮しめにおにぎり、味付けの絶妙な漬物などがテーブルに。
それぞれ感想を述べ合いながら、美味しくいただきました。
⑥11月17日(日)椎葉村尾前コース
椎葉村尾前は日之影町の鹿川と並ぶ、フットパスとしては秘境中の秘境に位置します。
どちらも町村の中心部から車で40〜50分の場所にあり、よほどのことでもない限り一般の人は足を踏み入れないのですが、それでも日本三大秘境であり、かつ平家の落人の里、そして柳田国男による民俗学発祥の地という多彩な面を持つ椎葉の魅力は全国的にも広まっており、今回のフットパスでも、東京から大分に移住した人が、その名前に惹かれて訪れたりと、辺鄙な場所にもかかわらず10名を越す参加者が集まりました。
椎葉式と呼ばれる横に長い住居は、十根川フットパスでもよく知られています。
こちらは1軒だけで、亀次さんがふらりと中に入り声をかけると、門柱の脇で柚子採りをしていた方が「なんごとね〜」と声をかけてくれました。
奥からはご主人が顔を出し、日常の生活ぶりや飼っている鯉などを見せてくれました。
集落があらわれ、その中の1軒に立ち寄りました。玄関先にご主人が釣り上げた見事な「平家ます」が飾られてあったり、玄関先に見るからに素朴でおいしそうな大根が漬物用に干されていたり、生活ぶりを垣間見るには十分な時間をいただきました。お茶まで出していただいたのですが、付け合わせのカリカリ梅干しに皆びっくり仰天、「こんな美味しい梅干しは初めてだ」と、奥様にレシピをみんなして尋ねていました。
奥様も快く答えて下さり、特に塩漬けしないという秘訣には、2度びっくりの参加者でした。
ランチはすぐ近くの民宿「おまえ」にて。
前回も、サービスもりもりな大満足メニューでしたが、今回も秋にふさわしく、猪肉となめこと豆腐の鍋。
それに椎葉特産の菜豆腐など。
ご飯はトウモロコシなどの入った雑穀ご飯をいただきました。
☆11月4日(祝)五ヶ瀬町桑野内コースわんこフットパス
わんこ 七美ちゃん、茶吉くん、きなこちゃんとその他お子さん連れのご家族でフットパスをしました。
わんこフットパスははじめての企画でしたが、広い芝生の上や森の中を歩いてわんちゃんも嬉しそうでしたね。
人だけで歩くフットパスとわんちゃんと歩くのとではまた違った楽しみ方があり、わんちゃんの歩く速さに追いつこうと良い運動にもなります!
フットパスコースだと森の奥に入ったりと場所的にも人があまりいないので自由に遊ぶことができ、人もわんちゃんもリフレッシュできました☆
☆12月21日(祝)五ヶ瀬町祇園コースわんこフットパス
わんこフットパス第二弾は前回参加された方と初参加の方で祇園コースを歩きました。
あぜ道の多いコースで、舗装されていない道を歩けるのでわんちゃんも楽しそうでした!
妙見神社の名水「妙見神水」を飲んで休憩したり、天然酵母パンを作っている樂流さんに立ち寄ったりと人にもわんちゃにも楽しい内容でした。
祇園は開催頻度が少ないコースでしたが、人通りが少なく静かな道を歩けるのでわんこフットパスには最適した。
春にも開催を計画しているので是非ご参加下さい。
平成31年度独立行政法人地球再生保全機構地球環境基金の助成を受けて開催