春めく!下川登フットパス2023春報告

投稿日:2023年4月22日 更新日:


高千穂町は、神武天皇生誕の地をはじめ神話発祥にして宮崎随一、日本屈指の観光地。国内外にとどまらずインバウンドツーリストが続々と訪れる、知名度も人気も世界農業遺産エリア高千穂郷・椎葉山域5町村では群を抜いています。
下川登は、そんな観光地高千穂の中心街の近くにありながら観光とはおよそ無縁の集落。しかしながら全体的に斜面が多く高低差による景色の変化が歩くたびに楽しめ、地域の人びとの協力が強く皆フレンドリー、高千穂の夜神楽など信仰に基づく地域行事が現役で受け継がれている等、ゆえにフットパスコース設定条件にふさわしい特別なエリアでもあります。
案内は、岩手から高千穂に定住し、歴史や神話に詳しく地域密着型シンガー・ソングライターとしても活動中の平井邦幸さん。
まずは高千穂の魅力の鑑ともいうべき神話域へ。生活道がそのまま神話に直結する場所、真名井の湧水や小さな祠などを巡りました。
続いて荒立神社へ。ここは芸能の神様として奉られるアメノウズメを祀る神社。そして案内人の平井さんの生活エリアでもあることから、住民の生活ぶりや神話との関わりなどを話してもらった。参拝の後は、くしふる神社に続く山道に入り、宮地嶽神社などを経由しつつ境内へ。もともとは社殿や神殿はなく、山そのものが御神体すなわち高天原であったというにふさわしい、コースあちこちに神々の遥拝所などが結ばれており、また江戸時代には日向往還として旅人や行商者を迎えた古道が通っています。鬱蒼とした森林の中を歩くと、時空の旅をしているようにも感じられる不思議なエリアです。
高天原からいよいよ下川登集落へ。それまで杉や雑木で阻まれていた陽光が一斉に降り注ぎ、気温が一気に上昇。
生活圏としては急な下り坂が多いのが特徴。その分、雲海橋を眼下にした絶景。平井さんは昨年に下川登夜神楽のほしゃとしてもかかわっていることから、住人の子供を通しての親同士の顔見知りもいたようで、声をかけられては笑顔で応対していた。道すがらには桜や梅に代わってシャクナゲや色とりどりのツツジ、藤の花が迎えてくれました。
背鷹天神やあいそめ神社や庚申塚、あるいは3人塚という小規模の謎伝承聖地が点在しており、そこを結んで歩きながらのリアルな解説が、文書のみの説明にはない視覚や体感をともなうので身体にすっと溶け込むように入ってきました。
お昼を提供いただけた橋本憲史さんのご自宅に着くと、前日から準備したという鳥かっぽ料理が迎えてくれた。『チャコの山村物語』という農家民泊もされていて、コロナ明けもあって申し込み客が戻ってきているとのことでした。なお、宿泊客にもかっぽ料理は振る舞われていて大好評とも。
高千穂夜神楽の伝統様式を彷彿させる設えと味は、とにかくインスタ映えするくらい芸術的。誰もが歓喜の声を上げ、箸をつける前にスマホを向けて撮影に興じていました。この昼食に、高千穂の生活の底力が凝縮されていると言っても、言い過ぎには当たらないでしょう。
昼前から黄砂で空が霞出したことを除けば良し良しづくめの下川登フットパスでした。

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