☆概要

 この会では、熊本地震の時に現地で支援をした経験者の話から実際に何が機能したのか。次の2つの視点から支援のポイントについて話が進められました。
①助けられるのは友だちの友だちまで
 熊本地震発生直後、宮崎県五ヶ瀬町から現地に支援へ向かった杉田氏は、「初めてFacebookが役に立った」と話しました。杉田氏は、支援に行くための道が使えるかどうか情報がなくもどかしい気持ちを感じている中、知り合いがFacebookで現地に行けたという投稿を見て「現地に行ける」ということが分かり一気に準備を進めました。また、義理の母が避難していた避難所が、公的避難所でなかったため支援が届いていないことを知り、その避難所を支援するこにしたと言います。
 この経験から学べることは「助けられるのは、友だちの友だちまで」だということ。広く支援するのではなく、助けられる範囲(電話できるくらいの関係性)をあえて決めて支援を行うことで、ニーズの把握や必要な支援物資の把握ができ、また、それをそれぞれの拠点で行うことができれば、ほとんど網羅できるのではないでしょうか。
②役割分担の適材適所を知ること
続いて重機部隊として現地に支援に向かった壹岐氏、吉村氏は支援の際に機能したこととして、「日ごろからつながっていたこと」「東日本大震災の際に仲間として一緒に動いた経験値があったこと」「できることで支援したこと」と述べました。

 現地で重機を使ってがれきの撤去などの支援をした今回の事例から学べることは、ボランティアは学生がするもの、ボランティアセンターに行って指示を待つことではなく、「仕事をしている人でも、普段関わりのある人たちと連携しながら自分たちができる支援を行うことができる」ということ。その意識を一人ひとりが持つことで、行政の支援が行き届かないところにも対応できるのではないかという可能性を見ました。