☆概要

 この会では、佐賀県武雄市で立て続けに発生した豪雨災害の支援を行っている鈴木氏から「気候危機に順応に対応していきながらその地域で安心して暮らし続けるためにできることとは?」というテーマで話が進められました。
 鈴木氏は、これまで東日本大震災や熊本地震などこれまで「支援者」として災害時の支援を行ってきたが、今回の豪雨災害で初めて地元が被災地となったときどうしたらいいのか?手探りなところから活動をスタートさせたと述べています。
 鈴木氏はまず、地元の人たちに「どんなことをしているのか、どんなことをしようとしているのか、わからないことは何か」をお互いに共有できる情報共有の場を開きました。
 そこで見えてきたのは、自分以外にも「何をしたらいいのか分からない」という人がいたということ。お互いに話を聴き合う中で、自分が持っている資格やできることを持ち寄って、まずは小さなチームをつくりました。
配食訪問や、子どもの遊び場づくり、マッサージやアロマの提供など様々な活動をする一方で、その土地でまた水害が起こる可能性があるということが見えている中で、どのように安心して住み続けられる事業や場所やものを作っていく必要があるのか、という葛藤や不安を抱えながら活動を続けています。
 それぞれの意思や選択など自由な生き方を尊重しつつ、みんなが安心して住み続けられるように何ができるのか。気候変動やSDGsなどが叫ばれている今、このことは佐賀県武雄市に限らず、日本全国どこでも共通する、自分事として考える必要がある課題のように感じました。